日記

なかなか続かない日記です。好きなものについて書けたらいいなー。いまはミュージカル熱がアツイ。好きな楽曲のあるミュージカルを見に行っています。

15/07/04 エリザベート@帝国劇場 ソワレ

東宝エリザベート(^-^)帝劇も二度目!

今までどのミュージカルも、オリジナル至高!愛してる!と思っていましたが、たまたま先日東宝レミゼを観劇したことで、あれ?日本のミュージカルもすごい?と気付き始めているわたしです。
CDの再生回数ばっかりすごくて観劇経験(特に日本のミュージカルに関して)浅め、知識も浅くで的はずれな部分が多くあるかと思いますが、
初見時の感想に勝る感想は無いと思っているため、自分の記録として書きます。
観劇時には歌に重点を置いて、一音も聞き漏らすまい という態度で臨んでいます。
楽曲・声に関して感じたこと多め。一曲一曲に入れ込んでしまって、流れを終えていないことあり。
ウィーン版CD・DVD・キャストや、色々な動画との比較があるかもしれません。


15/07/04ソワレキャスト

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東宝エリザのため、当然ながらみなさまの生の歌声を聴くのは初めてです。楽しみ!

かなり前後しますが、インパクトの強かった順番に。

・フランツ
田代さん演じるフランツ。
わたしがエリザベートにハマった要因は、楽曲、全体的に青い感じ、ウィーン版エリザベートのpia様の歌のすごさ、prologのトート・ルキーニの「エリザベート」の歌声の掛け合い
等々が殆どを占めていたため、完全にフランツという人物はノーマークでした。エエ声のおじさまだなくらいの…
それが、地に足をつけて、エリザベートへの愛を体現している姿にびっくり。
今まで音の響きだけで楽曲を聴いていて楽しんでいたということもあり(ドイツ語全然わからない)、エリザベートの楽曲からは「愛する」というイメージを
感じていなかったので、そういうストーリーだったの?と目から鱗と涙がだばだば落ちました。人が立ってるだけ・一歩進むだけでブワーとなったのは初めてです。


・ルキーニ
エリザベートで一番好きな人物!というのも、
ウィーン版のcarstenさんや、kayaさんの歌声が好きなので、順当にルキーニと
ルキーニのナンバーが好きになったという感じですね。
山崎さんはスタイリッシュルキーニですねー!
本日、小鳥はオケピに吸い込まれ、「本当に自由だな」とおっしゃっていましたよ。
指揮者の方が小鳥を掴んでルキーニに見せる→「本当にすみません」的に謝ってて笑いました。
carstenさんやkayaさんルキーニで聞きなれてた、高音のヤ~~とかハ~~~みたいなのは無くて、低音でズッシリ攻めるんですね。
ミルク最後の、猫車(?)に乗って前に出てくるあたりは今まで聞いたことのないハーモニーで歓喜しました。こういうの大好きです。


・マダムヴォルフのコレクション
エリザベートで好きなナンバーTOP5に入る曲!
すごく良かったーーー!!!!
マダムヴォルフの登場で拍手や歓声が上がってもいいんじゃないかと思うレベルのわたしの高ぶり。普段行ってるライブだったら絶対にヒューーー!!フーーーーーーー!って言ってる。全力で。
一瞬ジャズっぽくなる時の音色とルキーニの歌声がおしゃれ。
額縁?のような型が複数並んでいる中で、複数の男女が絡まる姿、ますますnddpのle val d'amour っぽい…自分の好みを再確認。笑
このシーン本当に好きです。JCSのヘロデ王のナンバーが来たときと同じくらい胸が高鳴る。


・act2 scene4 ♪皇后の勝利
チェス盤の上でアレコレやる演出しか知らず、しかも結構好きだったので、あれっ違うのかー残念と思ってたら、
ゾフィーが一人ずつ振り落としてて面白かったです(^-^)
リバーダンスで女性の主役の人が、4人位の男性ダンサー達を一人ずつ跳ね除けていくシーンが思い浮かびました。同じような音!
ここのシーンだったかな?男性五重唱の音の厚さにうっとり。
司教様の「め めっそうもない」(うろ覚え)もすてき。
司教様歌上手くてびっくりしたな~。というかアンサンブルも含めて隅々まで歌が上手で楽しかったです。


・幼少期ルドルフ
子どもは大人と喚声点が違うから、いちいちウッあの音が来るぞ と身構える必要ないのか!!と
気付いて、完全に何も考えずに聞いていました。オアシスです。
猫を殺したと聞いてパッと表情を変えるトート。ルドルフのこと好きなのかなー。


・皇太子ルドルフ
皇太子の登場はすごく遅いんだなあ。そして、あっという間に終わる。
本当に、登場シーンだけで言えば、主役達の中ではかなり出番が遅く短いですよね。
物語も後半、お客さんも完全に入り込んでる中に、なんの違和感も無い熱量で皇太子ルドルフとして登場してくるのってすごい。幼少期のあのルドルフが色んなものを溜め込んで成長し、皇太子になった説得力を感じました。
しかも、まだまだ観客を引き込んでいく…。
古川さんは、既に登場している他の誰とも違う声色で、こんなに魅力的な歌声の人がこのタイミングで現れるなんてー、と嬉しくなりました。♪闇が広がる、トートとルドルフの歌声がお互いを生かしあっているように聞こえた。
役をとっても、歌をとっても、どちらも存在感がすごかったな。
皇太子ルドルフの登場シーンである♪父と息子~「HASS」~♪闇が広がる のスピード感がすごかったです。
闇が広がるの後、自分の脈が速くなってるのが分かりました。


エリザベート
前評判を積極的に聞いていましたが、自分で見て、聞いて、感じたことが全てだからとクリアな気持ちで見ていた…はずだったんですが。
言うほど別に悪くないよ、曲目ごとに第一声も変えてきているのがわかるし、
鏡の間の立ち姿は純粋に美しいと思ったよ。最後に踊る時のツンとした去り際はかなり好み。強いて言うなら、まだあなたとは踊らないわー(うろ覚え)の後に、トートにお帰りくださいと上手側を指差すとき、トートが踵を返すや否やすぐ腕を下ろすのは、予定調和っぽいなーと思ったくらいだよ。
ですが、精神病院のシーンで、ヴィンデッシュの歌声を聞いた時に、あああ ほんとに台詞通り、ここにエリザベートいるじゃんって思ってしまったことと併せて、
エリザベート不在が続くシーンで、主役キャストたちが120%の力でお互いの歌、演技をぶつけ合う姿を見て、蘭乃さんエリザベートへの物足りなさを認識してしまいました。
精神病院前までは、他のキャストと違う、フォロー目線で見てたんだなあと気付く。無意識に逆に失礼なことをしていましたね。
以降、わたしはエリザベートが居るとき・居ないときのシーンで違う温度になってしまいました。
一番はつらかったのは、夜のボート。フランツの熱量が最大限に高まっている時に、満を持して歌い始めるエリザベート
あのフランツが作り出した雰囲気に応えるのがこの歌声なのかあ…。フランツにべた惚れ状態だったため、悲しくなってしまいました。
エリザベートのこの時の心情に対してわたしが持ってるイメージが違ってるのかな。
もしかしたら、2人がひとつになることはないでしょう という歌なので、フランツの熱量を丸無視決め込んでかわすのも、正解なのかしら。
大体エリザベートの考えてることはわからなかったけど、ますます今日でわからなくなりました。


夜のボート以降はひたすらフランツの挙動で涙。愛情を全身で放っているフランツの心情が唯一理解できる気がする…
それにしても、ルドルフが自害するシーンといい、「悪夢」の後といい、音楽が追い討ちをかけるように畳み掛けてきますね。
改めて楽曲の素晴らしさを実感するばかりです。ホントすごい。
エリザベートの全体的な青さが好きなので、赤い照明の時は怖くてドキドキしてしまう。
ルキーニ「誰でも良かったんだ」に対するフランツの反応、そしてそれを完膚なきまでぶちのめすトート容赦ない。このシーンが一番心を揺さぶられました。フランツかっこいいよ…

・トート
井上さんトート。わたしなんかが語れる言葉はありません。
ルドルフが自害するときのトート、目が離せないです。1階後方、視力悪し、オペラグラス無しの限界で表情はほとんど見えませんでしたが、ルドルフの方に視線をくれることなく、感情をストップさせて、淡々とことを進めているように見えました。
ルドルフのこと、好きだったんだろうなあ~。よく分からないけど、そういう風に感じます。切なさがすごいよ。


あとは小ネタ(^-^)
・おぼろ昆布
ツイッターでいろんな方の感想を拝見しているときに出会った表現
ハッこれが…たしかに…と納得してしまいました。


・トートが横を
結婚式に向かうトートが横を通っていった…
視界に入って2歩目くらいのとき:遅刻してきた観客?
前列の位置まで進んで:アレ?いや違うなトートダンサー?
いざ参列せんというとき:あいや!あいや 驚き。笑。背が高いですね~!見栄えがすごい。


・トートダンサー
トートが現れるときのダンサーたちの挙動、どこかで見たことがあるなー
プロローグのトート最後の「エリザベ~ート」、どこかで聞いた覚えがある…
(どのナンバーか忘れましたが)後ろで踊ってるこの動きも見覚えが…
ああ布の下から…トートが…
あいね かっつぇ とーとってそういうこと!同じこと思った人はいらっしゃるかな。


・エーヤン
幕間にずいぶんトランペットが張り切って音出してるなーと思ってたら、
なるほどこの曲があるからかー。ペット殺しですね…。
カテコ映像でも思ってたけど、やっぱり全体的にちょっと気になるペットちゃん。
オーボエ(かしら)と蘭乃さんの相性の悪さが気になりました。大変だなあ。


最後にタイトルロールであるエリザベートについて。(さっきも書いた!)

今回の観劇でエリザベートから受けた印象の全てが、役柄によるものなのか、解釈によるものなのか、力量によるものなのかはわからないですが、
精神病院のシーンで聞いた歌声の対比や、わたしの中でほぼ印象に無かったフランツの存在をこれでもか!と見せ付けてもらった田代さんの姿から感じたものからすると、蘭乃さんエリザベートは、このキャスト陣の中では力不足に思いました。
キャスト間の信頼が…という話ではないので(むしろ、周りが足りない部分を補おうとしているように思えます。
プロ!!でもそしてますます温度差が…)、もうしょうがないことなんだろうなー。
心地よさが求められない、一定の波が定まってない語尾のビブラート(最後までつかめなかった)、
常にフラット気味かと思いきや違う曲では上調子だったりで一定しないピッチ、
地声の強さに対して弱く、鍛えられていない裏声
歌うときに、一部の天才を除いて、ほぼ全ての人がぶちあたる壁だと思いますが、そこを乗り越えた、さすがプロ!という歌が聞きたいのに、これでもか!と、そういった弱点を全てさらけ出している。
他のキャストの方々は、その次元では無いかな。
役者たちのかけあいの妙を楽しみたいし、間違いなく魅せて、楽しませてくれるキャストが昨日の「エリザベート」には揃っているように感じました。もっと魅せられたい!


エリザベートについては、モヤモヤしながらの観劇になってしまったため、
こんなときのWキャスト、もうお一方のエリザベートも観てみたいなあと思いました。色々と疑問に思った点は、どういう流れになるんだろう?
舞台上での3時間でも、Wキャストという形態でも、比較対象が居ると、
いろんなものが浮き彫りになってしまいますね。恐ろしいところですね。

また機会に恵まれましたら、ぜひ観たいです。なんせこのチケ難!需要に対して供給が間に合ってないよ!あるところにはあるさ??追加公演欲しいよ…。

さて感想を書くまでが観劇!これでわたしの初東宝エリザ観劇は終了です。長文お読み頂きありがとうございました。